菊見せんべい総本店は、明治八年(1875年)東京文京区は団子坂の麓に創業されました。看板商品のせんべいは、「天円地方」(天は円く、地は方形である)という概念から、地に住まう人々に愛されるようにと、創業当時より珍しい正方形の形が特徴です。日本人がこよなく愛する米菓を、厳選された材料と、伝統の技で一世紀を越えて作り続けております。
米、そして醤油、という日本の貴重な食文化を守り後世に伝えるべく日々精進しております。
Professionalism
せんべい作りは米との対話から始まります。四季に加え、日々変化する温度湿度によって様々な表情を見せるからです。米に寄り添い、米本来の味を引き出す、そこには職人の技があり経験があります。人でなければ感じ取ることの出来ない小さな変化を大切に、これからも対話をする事を第一と考えます。
米は厳選された国産米を使用し、醤油は千葉県銚子にて創業400年を越える醤油会社の醤油を使用しております。そのしっかりとした味と香りは、米の味をより一層引き立ててくれる最高のパートナーと言えます。
歯ごたえと香ばしさは、せんべいには欠かせない要素と考え、しっかりと密度のある生地を、下から上がる熱に対して反転を繰り返し、両面均等に焼く、この事によってムラのない歯ごたえを生み出しています。
適度な焦げ目、そして、いろ艶のいい醤油、その一つ一つが最高の一枚を作り上げてくれるのです。
History
江戸から明治時代にかけて、東京文京区の団子坂では、夏目漱石氏の「三四郎」などにも描かれている、菊や菊人形の見世物が行われました。当時は「菊見に行く」と言ったそうで、大変な賑わいを見せ、多くの見物客で溢れたようです。
明治八年(1875年)初代天野六五郎は、この多くの見物客に何か手土産をと、その名も「菊見せんべい」として売り始めたのです。
円い形が普通であったせんべいの中で、正方形のせんべいは大変珍しく、評判の手土産となったそう。
当時、大量の米を買い付けていたことから、戦前まで米穀商も営んでおりました。
学問の盛んな地域でもあったことから、森鷗外氏や、高村光雲氏、高村光太郎氏など文化人にも親しまれました。
現在この地は谷根千(谷中根津千駄木)エリアとして多くの観光客や外国人旅行者を集めております。
流れる時のなかにあっても、昔と変わらない故郷の味のようでありたいと考え、代々受け継がれる製法と共に、その意志をも受け継ぎながら、これから先もお客様と歩んで行きたいと考えております。
Company Info
所在地 | 〒113-0022 東京都文京区千駄木3-37-16 |
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TEL | 03-3821-1215 |
FAX | 03-3821-1215 |
創業 | 明治八年 |
設立 | 1961年4月1日 |
資本金 | 300万円 |
代表取締役 | 天野 善之 |
事業内容 | 米菓の製造販売 |